「幽界通信」
上: 百頭たけし 《無題》 2024
下: 本多周 《獣》 2022 キャンバスに油彩、アクリル 970mm×1455mm
「幽界通信」
2024年11月1日(金) – 11月22日(金)
出展作家:百頭たけし、本多周
この度、CASHIでは、2024年11月1日(金)から11月22日(金)まで、百頭たけしと本多周による二人展「幽界通信」を開催いたします。
一説によると、「幽界」とは生と死の間にある世界のことで、人が亡くなったのち、一時的に滞在する場所とされています。それに対して「霊界」とは、「幽界」を過ぎた先にある、死者たちが永遠に過ごす場所を指し、「霊界」の中には善霊がいる「天界」と悪霊がいる「地獄」という2つの場所が存在するとされています。
百頭・本多は、共に日本の郊外に存在する、ある種怪異的な要素を感じる風景を切り取る作家です。展覧会タイトル「幽界通信」は、彼らの作品が、まるで不定期に届く幽界からの便りを、絵画や写真という形に留め、我々に見せているように感じられることに由来しています。
百頭は、1980年群馬生まれの作家で、自身が「ジャンクヤード」と呼ぶ、郊外にある産業廃棄物が積まれた風景をリサーチし、撮影します。主な展示に個展「と-れん」(2023、Token Art Center、東京)、VOCA展2018「現代美術の展望-新しい平面の作家たち」(2018、上野の森美術館、東京)、「不純物と免疫」(2017、トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京)などがあります。
本多は、1997年埼玉県生まれの作家で、幼少期より慣れ親しんできた妖怪の存在を優しく肯定し、まなざしの中で妖怪の気配を見つけ描き出す作家です。第72回東京藝術大学修了作品展(2024、東京藝術大学、東京)では、修士在学中に描き上げた妖怪をモチーフにした作品群で注目を集めました。
顕界と幽界が交錯する独自の世界観を、ぜひご高覧ください。